【書評】新たな知識を生み出せる人になる『替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方』

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  • これだけは誰にも負けないという武器が欲しい
  • どこへ行っても必要とされる人になりたい

こんな思いを抱えながら、どうやってその道を歩むべきか悩んでいませんか?そんな方に読んでいただきたい一冊が国分峰樹著『替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方』です。

本書はこの変化の激しい時代に振り回されない、自分だけの専門性を身につける方法を教えてくれます。

専門性とは、知識を生み出す力

専門性とは何でしょうか?多くの人は「ある専門分野の知識をたくさん知っている人」と考えるのではないでしょうか?しかし本書では、それを否定しています。

本書では、専門知識とは『構造化された知識』、専門性とは『すでに存在する専門知識を「インプット」することではなく、新たな専門知識を「アウトプット」できること』であるとしています。すなわち、たくさんの知識を「知っている」のではなく、新たな知識を生み出せることこそが専門性なのです。

その「新たな専門知識を「アウトプット」」するヒントとなるのが「研究」。本書では、研究のエッセンスを通して、自分だけの専門性を身につけるステップを解説しています。

自分だけの専門性を身につけるステップ

本書では、専門性を身につけるための3つのステップを解説しています。

1.自分らしい問いを立てて深掘りする

専門性を身につける第一歩は、「自分らしい問いを立てる」ことから始まります。たとえば、「なぜ〇〇は□□なのか?」というように、自分の興味・関心からスタートして問いを立てていきます。「小さく狭く」絞り込んで深堀りしていくことが重要です。

2.問いに対して「すでにわかっていること」を整理し、「まだわかっていないこと」を明確にする

自分の立てた問いに対して、「すでにわかっていること」「まだわかっていないこと」を整理します。自分の問いにオリジナリティがあるか、を見極めることが大切です。

3.自分が立てたオリジナルな問いに対して、答えを出す

自分が立てたオリジナルな問いに対して、実際に答えを出していくステップです。問いに対して様々な角度からアプローチしたり、問いを更に分解したりすることが効果的です。

本書ではこれら専門性を身につけるプロセスについて、具体的な方法やヒントが惜しみなく解説されています。

「すぐに役立つ知識」の罠に陥らない

多くの人が「すぐに役立つ知識」を求めがちですが、著者はこれを危険視しています。本質的な学びにはなっておらず、状況が少し変わるだけで簡単に役に立たなくなってしまうからです。本書は、この変化の激しい時代において「専門性を身につける方法」という」、応用可能なスキルを身につけることの重要性を強調しています。

まとめ

専門性は決してすぐに身につくものではありません。しかし、本書のステップを身につけることで、「替えのきかない人」になる第一歩を踏み出すことができるでしょう。

ぜひ本書を手に取って、自分だけの専門性を探求してみてください。

書籍情報

書籍名:『替えがきかない人材になるための専門性の身につけ方』
著者:国分 峰樹
出版社:フォレスト出版
発売日:2023/07/21